ストレス社会である現代において、円形脱毛症になる可能性は、誰にでもあるのではないでしょうか。
円形脱毛症は、その言葉通り、後頭部などの頭髪が突然抜け落ちる疾患です。
円形脱毛症の主な原因
円形脱毛症の原因はさまざまですが、ストレスだけとは限りません。以下のように、円形脱毛症にはさまざまな原因があるのです。
- ストレス
- 自己免疫疾患
- 自律神経障害
- 毛周期障害
- 感染アレルギー
老若男女に関係なくおこる可能性のある脱毛症である、円形脱毛症にはさまざまなタイプがあります。
その円形脱毛症のタイプによって、進行度が違うため、治療法が異なる場合もあります。円形脱毛症に、どのようなタイプがあるのか、このコラムで改めて整理してみましょう。
単発型の円形脱毛症
もっとも多くの円形脱毛症の人にみられるのが、この単発型といわれる円形脱毛症です。単発型という言葉が示すように、一時的な円形脱毛症です。このタイプの円形脱毛症は、自然に治る人が多いのが特徴ですが、ただしすべての人が自然治癒するとは限らないため、いつまでもほっておくのではなく、専門医に診察してもらうことも選択肢の一つになります。
多発型の円形脱毛症とは
単発型から進行することが多く、単発型が1箇所の円形脱毛であるのに対して、複数箇所で円形脱毛が進行するのが、この多発型円形脱毛症の特徴です。加えて、頭髪が抜ける面積が広くなるという特徴もあります。また、多発型の円形脱毛症になると、何度も円形脱毛症を繰り返す人が増えてきます。
多発融合型の円形脱毛症になると・・・
多発融合型の円形脱毛症は、複数箇所の円形脱毛ではなく、頭髪の全体が薄くなってしまうのが特徴です。必ずしも、円形に脱毛するわけではないので、円形脱毛症の一種であることがわかりにくく、専門医による診断が必要になります。
全頭脱毛型の円形脱毛症に進行すると
円形脱毛症が、全頭脱毛型になると、複数箇所で部分的に分かれていた円形脱毛部分がつながってしまい、頭髪がすべてなくなってしまいます。ここまで円形脱毛症が進行すると、治療にかなりの年数がかかることがあるため、このタイプの円形脱毛症になる前に、早めに治療を開始することが望まれます。
汎発性脱毛型の円形脱毛症の特徴
汎発性脱毛型の円形脱毛症は、頭髪以外の体毛も抜けてしまうタイプの円形脱毛症です。陰毛や脇毛などの普段服に隠れている箇所の体毛ばかりではなく、睫毛(まつ毛)や眉毛(まゆ毛)などの目立つ部分の体毛も抜けてしまうことがあるため、このタイプの円形脱毛症になった人は、精神的な影響が大きいことでしょう。
円形脱毛症の治療法とは
円形脱毛症の治療法は、どのタイプの円形脱毛症であるかにもよりますが、内服薬と外用薬の治療に大別することができます。
円形脱毛症用の内服薬では、セファランチンやグリチルリチンが処方されることが多いのですが、もし痒みもともなうのであれば、抗ヒスタミン剤の内服薬が処方されることもあります。
一方、円形脱毛症用の外用薬では、副腎皮膚ステロイドを使うことが多く、痒みがある人には、フロジン液などの外用薬を使います。
内服薬、外用薬ばかりではなく、理学療法によって円形脱毛症を治療する場合もあります。その理学療法には、さまざまな種類がありますが、以下のようなものが代表的です。
- LED光線力学療法
- 液体窒素療法
- 局所免疫療法(SADBE療法)
- 雪状炭酸圧抵療法
このような治療を行なう円形脱毛症ですが、多くの人は、また頭髪が生えてくるまでに期間がかかります。その間、禿げている部分が目立つのは、男性でも、女性でも嫌なものです。
円形脱毛症用のかつらやウィッグ
最近では、円形脱毛症の人にために、禿げている部分を隠す「かつら(ウィッグ)」が開発されています。
円形脱毛症になる人は、ストレスや自律神経などの問題で脱毛症になっている人が多いのですが、「禿げている」ことを気にして、さらにストレスをためるのは良くないでしょう。
最近の円形脱毛症用のかつらやウィッグは、かなり良いものが増えています。
どのような「かつら」や「ウィッグ」があるのかを、インターネットでも簡単に調べることができるようになっています。
インターネットであれば、対面で見せてもらう必要がないので、恥ずかしくありません。
きっとあなたにとって、恥ずかしさを隠す良いグッズになるはずです。